家の解体費用が高額になってしまう主な要因

家の解体費用が高額になってしまう主な要因


家の解体には難しい対応が求められる要素がいくつか存在しますが、その中でもとくに手間と費用のかかる代表的な3つの要素についてお伝えします。解体工事を行う建物に以下の要素が認められると、前述した坪単価による目安額に加えて、高額な付加費用が発生する場合があります。

解体現場の重機の写真 

アスベストを含む建材が使用されている


一本が毛髪の5000分の1とも言われる微細な針のような形状をしているアスベスト。その埃は極めて飛散しやすく、吸い込むと肺に蓄積して健康被害をもたらします。建材に使用されたアスベストの危険性は、その含有形態によって三段階のレベルに分けて対策が行われますが、いずれにしても建物の解体の際には細心の注意が必要です。近隣への周知や作業員の防護に始まり、建物を飛散防止シートで覆ったり湿潤処理をしたりと、アスベスト建材の撤去作業を安全に行うには多くの手間と資材が必要になります。そのぶん、費用が高額になってしまうのです。

アスベストは「燃えない」「変質(腐食)しない」「電気を通さない」などの機能性を持つ繊維素材として、建築資材に限らず多くの分野で利用されてきました。けれども現在は健康への悪影響が広く知られるところとなり、2006年以降は法律によってその使用が一切禁止されました。かつては「石綿」という呼称のほうが一般的でしたが、使用が禁止されてから長らく時間が経ちましたので、知らない方も多くなっているかもしれません。私たち昭和世代にとって身近だった石綿製品を例に上げると、理科の実験でビーカーをアルコールランプで熱する際などに使った金網の白くて丸い部分が石綿でした。練り固めた紙のような手触りで、なぜそれが燃えてしまわないのか不思議に思ったものですが、当時はだれも危険な物質であるとは思っていませんでした。その他には石油ストーブの灯芯など、なぜか燃えない繊維製品の過半には石綿が使用されていました。現在、そうした需要はグラスウールやセラミックファイバーなどで代替えされています。

密集地であったり建物の近くに電線が走ったりしている


 解体する家屋が住宅密集地に建っている場合には、隣接する建物を傷めてしまったり、塵芥の飛散で迷惑をかけてしまったりしないように、シートで覆うなどの「養生」が施されます。これは、隣家と離れて建っていて、アスベスト対策の必要もない家屋では必要のない手順です。

住宅密集地の狭い路地の写真 

 また住宅密集地では、道が狭かったり、建物の周囲に電線が走っていたりして、重機を用いることが出来ない場合も多くあります。そうした場合はすべて手作業で解体を進めることになりますので、どうしても手間と時間が掛かってしまいます。その分だけ作業人員の数も、工期も必要になるわけですので、費用も多く必要になります。

地下設備がある


 家の解体では地下設備の撤去も必要になります。同所での建て替えで引き続き設備を利用するような場合はそのままでよいのですが、更地にしようという場合には敷地内の埋設されているライフラインの配管類や、浄化槽設備などの掘り起こし撤去が必要になります。

 また地下階のある建物や、軟弱地盤対策のための杭が打ち込まれている場合などは、さらに撤去が難しくなります。地下階の解体では重機の使用が制限されますし、周囲の土壌が崩れてこないようにする対策なども必要になり、より慎重な工事が必要になります。深く打ち込まれた杭もまた撤去が困難な構築物であり、残したまま埋設される場合もありますが、その後の土地の利用に制限が加わりますので、基本的には撤去されるべきものです。あえて埋設する場合には、違法な埋設物ではないという市区町村の確認を受けて、後にその土地を使用する人が確認できるように記録を残しておく必要があります。

 以上のように地下に何らかの設備が存在する場合には、地上部分以上に撤去費用がかかってしまうこともありますので、工期や工事単価等に関しては現場確認後の施工業者との打ち合わせで、しっかりと確認しておく必要があります。

節約可能なその他の費用


 建て替えやリフォームの前段階として行われる解体工事では、施工を行う工務店やリフォーム業者が解体工事を行うことはまれで、大概は専門の解体業者に下請けに出されます。その際に元請けとなる業者が中間マージンを得ることは業界では普通なことですが、当然そうした費用は工事代金に反映されます。

 一方で、私達が工務店ほどには地域の解体業者を認識できていないことでも判るかと思いますが、一般の消費者にとって解体業者というのはあまり身近な存在ではありません。そこで名の知れた工務店やリフォーム店、或いは不動産会社へ相談するということになるのですが、そうした元請けを介した仕事は解体業者にとっては中間マージンを差し引かれた単価の低い仕事になるのが普通です。単価が低くても、構造的に集客力の低い解体業者はそれに甘んじるより仕様がありません。

 施主に示される元請け業者からの見積書を見ても、例えば「解体工事斡旋手数料」などという費用は計上されませんし、中間マージンは施主の側には明らかにされない費用ですが、実際に解体業者が受け取る工事代金は、施主が解体の費用として元請業者へ支払う代金よりも10〜20%ほど少ないはずです。

 であれば、解体工事は直に専門業者へ依頼したほうが、双方にとってメリットがあるということになるのですが、問題は業界にいまだ多い悪徳業者の存在です。サービスを探していても、はたして安心な業者かと疑心暗鬼になってしまいます。けれども、現在は優良な解体業者とサービス利用者を、インターネットで繋ぐ仕組みが出来てきています。複数の解体業者の見積もりを取得することもできるので、比較検討をしながら相場感を得て、適正価格で工事依頼をすることが可能になります。見積もりサイトに登録されている業者は実績や財務状況等の審査を経ていますので、安心して利用することが可能です。

次のページ:家の解体に行政の補助制度はあるだろうか?

トップページへ戻る

 

サイトマップ